カウンセラーとソーシャルワーカーの違いとは?

この記事は約6分で読めます。
スポンサーリンク

スクールカウンセラーや産業カウンセラーの知名度に対して、

スクールソーシャルワーカーや産業ソーシャルワーカーは殆ど知られていないんじゃないか?

そんな風に感じるソーシャルワーク専門職は私だけではないはずです。

そんな考えから、今回はカウンセラーとソーシャルワーカーの違いについてまとめさせていただきました。

カウンセラーとソーシャルワーカーの違いはあまり知られていない?

まだまだ違いは知られていない現状


カウンセラーとソーシャルワーカーの違いって世間的に殆ど認知されていないのではないだろうか?

そんな思いから先日上記のツイートをしてみました。

まずまずの「いいね」をソーシャルワーカーの皆様などから頂き、リプライも頂きました。

やはり現実のところ、違いを認知されているとは言い難い状況のようです。

そもそも、ソーシャルワーカーの役割が理解されていないのではないだろうか?

そんなところが現状です。

学校現場についてはソーシャルワーカーが何なのかまず理解されていない様子

予想はついていましたが、まず役割が教員の中でも理解が進んでいない。

そんな声が学校現場で働くスクールソーシャルワーカーから上がりました。

校長や教頭など学校現場の管理職は存在を知っているかもしれないが一般教員はまず存在を知らない。

知っていたとしても、具体的な役割を知らない。

そもそも自治体ごとでも浸透状況に差があるでしょうし、常勤配置すらまだまだ珍しいスクールソーシャルワーカー。

スクールカウンセラーとの違いを知ってもらう前に、まずはソーシャルワーカーの存在を知ってもらうことが必要な状況と言えます。

産業ソーシャルワーカーの知名度

スクールソーシャルワーカーよりも知名度が低いかもしれないのが産業ソーシャルワーカーです。

「ストレスチェック制度」が企業で導入されるなど、働く個人のメンタルヘルスに対する関心は近年高まってきています。そのため、産業カウンセラーの需要も高まってきています。

一方、企業でのソーシャルワーク(産業ソーシャルワーカー)は未開拓に近い領域です。

そもそも産業ソーシャルワーカーという名称が充分に広まっているのかさえ不確かです。

ここでは簡単な紹介に留めますが、ご存知でない方の為に産業ソーシャルワーカーについて触れておきます。

産業ソーシャルワーカーとは、名称からもイメージできるように企業で活動するソーシャルワーカーのことです。

人生キャリアの変化や多様化、そしてメンタルヘルスの問題など企業で働く個人の問題は単独ではなく多様な課題が絡み合い複雑化しています。複雑な課題といえば育児や介護のダブルケアを担う人も珍しく無くなってきました。

このような中でワークライフバランスを実現したり、企業の生産性を高めたりするためには既存の管理職によるマネジメントではカバーしきれない状況になりつつあります。

その多様化し複雑化した課題がある企業こそソーシャルワーカーの能力が求められる環境であると思います。

産業ソーシャルワーカーのニーズ自体は高まっています。

日本においてはまだまだ一般的ではありませんが、今後の広まりに期待したいところです。

カウンセラーとソーシャルワーカーってどう違う?

専門資格の違い

あまり詳しくないという方のため、以下にそれぞれどのような資格を用いて活動しているかを簡単に示しておきます。

カウンセラー

公認心理士や臨床心理士など

ソーシャルワーカー

社会福祉士や精神保健福祉士など

関心を向ける対象の違い

心or社会(環境)

カウンセラーと専門職の違いは関心を向ける対象で以下のように分けることができます。

・カウンセラーは対象者の心に関心を向ける専門職

・ソーシャルワーカーは対象者の社会(環境)に関心を向ける専門職

私が社会福祉士となる為に学んでいた頃に教わった違いをTwitterには書かせてもらっています。これはスクールソーシャルワーカーの養成テキストにも同様の記述がされているので見当は外れてはいないと思います。

ソーシャルワーカーは社会(環境)に関心を向ける

カウンセラーが心に関心を向けるというのはイメージしやすいと思います。

「じゃあソーシャルワーカーが社会に関心を向けるってどういうこと?」

例えば、不登校の子供を対象とした場合、もちろんその子ども本人を中心に考えるのですが、その子どもを取り巻く社会や環境との関係性を重要視します。

環境としては以下のような要素が考えられます。

・人間関係(親、兄弟、友人、先輩・後輩、教師など)

・学校の決まり事や地域の特徴(世帯所得が低い家庭が多い等)

・文化の違い(両親が外国人である等) など

環境といっても目に見えるものだけとは限らず、周囲の文化や価値観も含みます。

社会や環境に目を向けると、不登校という事柄一つにしても、その子ども本人以外の理由や要因が浮かび上がってきます。

このような着眼点や発想から支援を行う知識や技術を持っているのがソーシャルワーカーです。

カウンセラーとソーシャルワーカー、専門性の違いから見えてくるもの

違いを知るには、まずは理解から

私の考えはツイートに示した通りです。

まずは、それぞれの資格や専門職について知って頂きたいと思います。

それが違いを知ることにも繋がります。

違いを知っているからこそ、視点の補い合いができる

カウンセラーとソーシャルワーカーの違いについて記述してきましたが、それぞれ持っている資格も違えば、関心を向ける対象も違うということは何となくお分かり頂けたと思います。

どちらが良いというわけではありません。

それぞれ特有の視点を上手く活かすことが大切です。

何か問題を解決する為には視点は複数ある方が良いです。複雑な問題で有れば尚のことです。

反対に、視点が少ないと盲点が出来やすく課題の把握に抜け漏れが生まれやすくなる恐れがあります。

そういう意味でお互いに視点を補い合うことが必要であり、重要になります。

他職種の連携・協働

繰り返しになりますが、問題解決には複数の視点を持って対処することが望ましいです。

カウンセラーとソーシャルワーカーの違いを考えることは、それぞれがどんな視点を持っているのかを知ることに繋がります。

先の不登校児の例で有れば、ソーシャルワーカーは本人や周囲の様々な関係者に働きかけることはできますが、不登校児本人の心の悩みについては関われる限界があります。

環境を整えることはできても、心の動きまでは充分に着目できないかもしれません。

そこはカウンセラーに任せる領域となります。

もし学校現場の管理職がこのような専門性の違いを理解していなければ、極端な場合には問題の全てを1人の専門職に任せようとしてしまうかもしれません。

それは、不十分な専門職のパフォーマンスで問題に取り掛かることになりかねず、結果的に問題に悩む当人たちにデメリットを生むかもしれません。

そうならない為にも、異なる専門職が補いあうことが大切になります。

今回は、カウンセラーとソーシャルワーカーの違いを考えましたが、この2つ以外の専門職と連携・協働を図る場合にも共通する考え方ではないかと思います。

タイトルとURLをコピーしました