福祉・介護のワークシェア・スキルシェアとは?

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ワークシェア・スキルシェアサービスのメリットとデメリットは? (※あくまでも個人的考察です)

メリット1 収入面でプラスになる

これは言うまでも無いかもしれません。

冒頭の橋本環奈さんのように、空いている時間さえあれば収入が得られます。

案件を複数こなせば、わずかでも生活費にゆとりが出せます。

メリット2 単発の仕事が多い

チャレンジしやすい

一般のスキルシェアサービス同様に、単発の仕事が多く募集されています。

全サービスの全案件を見たわけではありませんが、殆どが単発と言っても良いかもしれません。

現在のライフスタイルを大きく変えずに、介護の仕事にチャレンジできます。

これは、仕事を頼める人の間口が広がります。

・未経験だが今後介護業界で働きたいと考えている方

・介護施設を具体的に知りたいという方

・将来的に転職しようとされている方や就職を考えている学生

メリット3 視野を広げられる

経験や出会いがある可能性

有資格者や経験者にとってもメリットはだけに限りません。

自分の勤め先だけでは得られない経験や出会いがあるかもしれません。

施設や事業所には意外とそれぞれのローカルルールが存在しますし、

同じ仕事でも一緒にする相手が違えば全く違う印象になります。

思い込みや固定観念をなくし、自分自身の視野を広げる機会にできるのではないでしょうか。

メリット4 施設側(元デイサービス管理者の目線から)

何より人員不足に対処できる

何よりも「猫の手も借りたい」くらい人が足りない状況なので、コップを洗ってもらう、利用者の話相手になってもらう

これをしてくれる人を一人でも確保できるのは有難いです!

人員配置

「この時間帯は手厚く人員配置したい」などのニーズに対応できます。

必要なポイントに対して求人できるので人員コストを効率化させることも可能です。

リクルーティングの一部

単発で仕事依頼した人が上手く現場とマッチングすれば、

継続的な勤務を希望して直接採用に繋がる可能性もあります。

Twitterでそのような実績を報告している事業所さんもありました。

履歴書や面接では見えてこない、実際の働く様子を見た上で「良い人ならオファーを出してみる」という作戦も取れそうです。(せこい考え方でしょうか?でもメリットだと考えます)

介護福祉士など、有資格者を非常勤であっても確保できる可能性もあります。

継続的な業務依頼や直接採用に繋がれば、加算算定に必要な人員として計算できる可能性が高くなりますので、経営的にも収益の拠り所が確保でき助かります。

そして何より、一定水準の専門知識が担保されているスタッフを確保できるのは

大きな戦力補強となります。

未経験でも経験者でも事業所として仕事の依頼先となることは、

将来的に一緒に働く仲間を見つけられる機会となるかもしれません。

デメリット1 利用可能地域が限られている 

(特定サービスの内容を批判する意図はありません)

介護系に限ってみても、導入されて約1~2年のサービスが大半です。

そのため、全国どこでも利用可能という訳ではありません。

利用したい方は、各サービスの実施区域を事前に確認する必要があります。

現在は関東圏を中心としたサービスが多いようです。

しかし、需要は全国にあり今後どんどん拡大していくと思われます。

お住いの地域にも対応していく可能性があります。定期的に実施地域を確認すべきでしょう。

デメリット2 受け入れ施設・事業所が限られている

(特定サービスの内容を批判する意図はありません)

私が各事業所の紹介可能案件を確認した限りでは、200件前後かそれを下回る数でした。

複数の案件を掲載している事業所もあるため、受け入れ施設・事業所は更に下回ると考えられます。

少しこの点を考察してみました。

サービス認知度が低い

そもそもサービスを認知していない人が多いのが現状ではないでしょうか?

介護に携わる人口は、政府の統計で約190万人と言われています。サービス認知者や登録者が何%を占めるのかは分かりませんが、恐らくSNSをやっている人なら何とか知っているというレベルではないでしょうか。

実施地域の関係で致し方がない面もありますし、今後拡大する可能性があるので徐々に解消されていくのでは無いかとも思います。

心理的障壁がある

サービスを認知していても、人間は新しいものには警戒をしてしまいがちです。

サービスを知っている組織でも様々な心的障壁が生じて導入をためらっているかもしれません。

それは、経営者、管理職、一般職員を問わず抱く感情であると思います。

サービス自体あるいは単発でくる外部の方に対して少なからず心理的な障壁を持つ人はいます。

心理的障壁 (人に対して)

よく言われることですが、介護の仕事にはチームワークが求められます。

スポーツの代表チームのような突出した個々の集まりでも、普段のようなパフォーマンスが代表チームでは発揮できないことがあります。

同様に、スキルの高い人材でも、ワークシェアの依頼元で本来のパフォーマンスが発揮できない恐れはあります。

人材の流動が比較的多い介護の業界であれば、以上のような経験をしている方は多少いらっしゃるのではないかと思います。

経験的に、チームワークが乱れるのはないかという不安を抱く職場もあるのではないでしょうか。

心理的障壁 (業務に対して)

ワークシェアは、名前の通りワーク(仕事)を外部の人にシェアします。

シェアするためには仕事の切り分けが必要です。

どこまでを施設職員が行い、どこからを外部にお願いするのか

ただ、この切り分けをする人的・時間的な余裕がないという施設や事業所も一定数存在するのではないでしょうか?

現場レベルは、余裕が無いというのは確かな事実です。業務整理が重要と分かっていても、目前の業務で精いっぱいです。

しかし、スキルシェア・ワークシェアの意義としては、このようなサービスを利用する人材を活用して現場に余裕をもたらすという点もあるはずです。

導入の段階で二の足を踏んでいては、現状を解決する糸口を失ってしまいかねません。

仕事の切り分けが難しいのなら、それこそ仕事の切り分けをスキルシェアに依頼してみるのも一つではないかと個人的には思います。(マネジメント力と守秘義務が問われる案件になるかもしれませんが、退職組などにはかなり潜在しているはずです。)

改善の余地は残しますが、ワークシェアを取り入れるにも業務の整理が追い付いていないという事業所もあるのではないでしょうか。

安全性について

経験・未経験を問わず、事業所に出入りする人間が増えるということは、それだけリスクも増えるということです。

その点を心配して導入にためらう事業者もあるかと思います。

・業務中の事故(対利用者、施設の建物・車両・物品など)

経験や知識が浅いと、事故に関わってしまう危険度も増します。この点を心配する方もいらっしゃるでしょう。

・業務外のリスク(守秘義務違反、個人情報・施設側が同業他社など外部に知られたくない情報の漏洩)など

ワークシェアサービス運営側に管理が委ねられますが、業務を依頼する事業所側も依頼する時点で、少なくとも業務外のリスクを軽減するために誓約書を業務を行う前に書いてもらうなど行える策はあるはずです。

業務中の事故についても、過失の度合いは一概にはいえませんが、リスクマネジメントに日ごろから取り組んでいる施設であればリスクの洗い出しが出来ているはずです。全ての事故が未然に防げるとは言いませんが、事業所側の取り組み次第で防げる事故は多くあります。

事故リスクについては、外部の方に対して心配する以前に一度点検しておける点もあるのではないかとも思います。

導入するにあたってというよりも日頃からの施設・事業所のリスクマネジメントは必須です。

多様な働き方の選択肢として歓迎すべきワークシェア・スキルシェアサービス

人手不足が散々言われる業界は、状況を解決する一手を打たなければなりません。

ワークシェアやスキルシェアは状況解決に一役買う可能性があるのではないかと思います。

働く側にとっては、既存の雇用関係に当てはまらない就労も可能になりますので、ワークライフバランスを考える選択肢の1つとなります。

働き方の選択肢が増えることは重要です。

働くことに対する価値観は全ての人が同じではありません。

生活を重視したい人も居れば、お金をたくさん稼ぎたい人も居ます。

また、子育てや介護、病気や障害などで既存の条件では仕事が見つからない人も居ます。

様々な価値観や状況の人が、それぞれに望む働き方を実現するためにら選択肢が限られていてはいけません。

そのような視点からも、ワークシェア・スキルシェアの福祉業界への広まりは歓迎すべきだと考えます。

以上、お読みいただきありがとうございました。

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